ゼロ知識証明を活用したL2ソリューション
ZK Seasonの到来?
L2スケーリングソリューションとして開発されているRollup技術ですが、その中でも特に待望されているzkRollupはEthereumを支えるインフラ技術として新たな風を業界に起こしてくれるかもしれません。
この大きなチャンスを生かす方法と、Ethereum互換性を持つzkRollupであるzkEVMに注目すべき理由をまとめていきます。
概要
もしDefi周りに触れたことがある方であれば、OptimismやAirbitrumについては聞いたことがあるかもしれません。これらはEthereumのL2ソリューションとしてOptimistic Rollupを提供しており、Etheruemのセキュリティを担保しつつ、スケーラビリティを拡張する役割を担っています。
zkEVMも同様のミッションをゴールとしていますが、既存のOptimistic Rollupの課題としてはProofの検証に一定の時間を要してしまうことが挙げられ、資金の引き出しに時間がかかってしまうことから資本効率性の観点で弱点を持っています。それに対してzkEVMが持つセキュリティと検証の即時性は市場から大きく期待されています。
Ethereum創始者のVitalik Buterinも「zkRollupはEthereumの未来になる」とコメントするほどです。
なお、現状のzkRollupはEthereum互換性を持たないため、各社が凌ぎを削って開発しているのはzkEVMと呼ばれるEthereum互換性を持ったソリューションとなります。これは簡単にいうと、開発者がEthereumと同じ方法でアプリケーションを構築できるようにするものです。
zkEVMの開発状況
完全なEthereum互換性を持ったzkEVMはその開発の難しさから市場への普及はこれからという状況ですが、各社ローンチまで一歩手前のところまで来ています。
また現状、各L2ソリューションのTVLは下記図のようになっており、まだOptimistic-Rollupが全盛の状況となっていますが、一度zkEVMがローンチされれば大部分のTVLシェアを奪っていくことが予想されます。
Airdropへの期待
開発企業として抜きん出ているのは以下4つです。
・Polygon
・Scroll @Scroll_ZKP
・zkSync @zksync
・StarkNet
その中で、ScrollとzkSyncはまだトークンを発行していません。
テストネット段階で触っておくとメインネット公開後にAirdropも期待できるかと思いますので、情報をキャッチアップしておくのは有効かもしれません。 •
また、StarkNetに関しても8%のトークンが市場分配されていないため、こちらもAirdropは期待できるものと思われます。
Polygonについては、既にL2チェーンとして確固たる地位を確立しておりますが、zkEVM開発の分野でもかなり期待がされており、Plonky2を活用したPolygon Zeroがその代表的なソリューションです。zkEVMが実装されれば、更に多くの企業がPolygon上でのプロダクト開発を選択することが考えられるため、$Maticの価値にも大きな影響を及ぼすものと想像しております。
おわりに
熾烈な開発競争が行われているzkEVMの分野について、金銭的インセンティブも絡めた部分で概略をまとめてみました。zkEVMの分野はPolygonの市場価値を更に高めるものになるので今後も積極的に調査と発信をしていければと思います。