Polygon Lightpaperの概要
はじめに
こちらは初投稿記事となります。
ブロックチェーンPolygonの概要から最新動向を少しずつまとめていきたいと思います。情報のほとんどが英語でかつ、変化のスピードが早い業界の中でその一助になれたらと考えております。
Polygon Lightpaper
今回はLightpaperの内容をざっくりとまとめていきたいと思います。
※出典
https://polygon.technology/lightpaper-polygon.pdf
現状のEthereumの課題
Lightpaperの冒頭ではEthereumの課題について以下のように指摘しています。
・スループットの低さ
・UXの悪さ(Gas代やPoWの承認の遅延※)
※2022年現在、The MargeにてPoSへ移行
・エコシステムの断片化
Ethereumのエコシステムが拡大する中で、様々なプロジェクトが課題を軽減するために最適なブロックチェーンを開発していますが、まだそのようなフレームワークやプロトコルは存在しない状況があります。その課題を解決するためのソリューションとしてPolygonを位置付けています。
Polygonでの解決策
PolygonはEthereum互換性のあるブロックチェーンネットワークを構築・接続するプロトコルやフレームワークとなることを目指しています。主な特徴は以下となります。
・Ethereum互換性
・スケーラビリティ
・セキュリティ
・インターオペラビリティ
・開発の容易性、カスタマイズ性
Polygonはその他L2のソリューションと同様に、近年顕在化してきているEthereumの混雑によるネットワーク手数料の高騰やスケーラビリティ課題に対する有力な解決策な一つとなっています。
アーキテクチャ
ここではPolygonの基礎的なアーキテクチャを説明します。
アーキテクチャは以下の図で表されます。
①実行レイヤー
②Polygonネットワークレイヤー
③セキュリティレイヤー
④Ethereumレイヤー
※LightpaperではEthreumレイヤーから説明が始まっていますが、理解しやすくするために実行レイヤーから順番に説明をしていきます。
①実行レイヤー(EVM・eWASM)
PolygonはEthereum互換性があり、このレイヤーでスマートコントラクトを実行します。
※EVMは「Ethereum Virtual Machine」の略となっており、solidityのようなプログラミング言語で書かれたスマートコントラクトをPCが理解できるように0と1に変換する機能を担っています。
※eWASMは「Ethereum WebAssembly」の略称で、プログラミングのコードをブラウザ上から高速に実行可能にする技術となります。
②Polygonネットワークレイヤー
Ethereumのサイドチェーンとして機能しているレイヤーとなっており、Polygon上のトランザクションが発生します。
③セキュリティレイヤー
サイドチェーンで発生したトランザクションをまとめ、検証をした上で数分おきにEthereumチェーンにコミットメントする役割を担っています。
④Ethereumレイヤー
上記で発生したトランザクションが最終的にEthereumレイヤーのオンチェーンに書き込まれます(ファイナリティ)。
※アーキテクチャに関してはWhitepaperの図の方がわかりやすいかと思うので、こちらも参照してみてください。
https://github.com/maticnetwork/whitepaper/blob/master/matic-architecture.png
おわりに
PolygonのLightpaperの内容をかなり簡略化して記載しました。
内容的に不完全な箇所もあるかと思うので、WhitepaperやPolygonの公式HPもご参照ください。
参照先:
https://github.com/maticnetwork/whitepaper